【高村先生】第一章比喩表現解説(5.編)
※「比喩=対象を別のものに例えて表すこと」だと理解して使用しています。厳密には比喩ではない表現もあるかもしれませんがご了承ください。
① 比喩表現解説[5.赤星の希望編]
1. 淀んだマーブリング液の中に取り残されて、モノクロームの寂しさだけが俺の肺を満たしてゆくんだ。
└遠距離恋愛のラブレターみたいで恥ずかしいですね。いいじゃないですか、多感な16歳ですよ(〃ω〃*) ここでひとつ美術用語を入れてみたくて、だけどあまりに専門的なものを入れると読む時につっかえちゃうと考えて、小学校の授業でも行うマーブリングにしてみました。陶器やTシャツでやるとオシャレグッズが作れます♪(参考:武蔵野美術大学)
2. 夕陽が月に世界を託し、日本中が夜に染まっていく。その中でも、この手に残った「希望」だけは、夏空に燃ゆるアンタレスのように強く赤く輝いていた。
└クライマックスにもなると「締めるぞーっ!」という気合で表現が過剰になってゆきますね。絵描きというより詩人見習いみたいな……。アンタレスについては↓下記で解説します。
② サブタイトルの色解説
(Wikipediaより/著作権フリー画像)
“アンタレス(Antares)またはさそり座α星Aは、太陽系からさそり座の方向約550光年の距離にあり、さそり座で最も明るい恒星で、全天21の1等星の1つ。夏の南の空に赤く輝く、よく知られる恒星の1つである。和名のアカボシ(赤星)や、中国名を大火(たいか)あるいは単に火(か)と呼ぶのも、この星の色に由来している。”
色の名前ではありませんが、赤が含まれているのでサブタイトルに使用しました。先程の『この手に残った「希望」だけは、強く赤く輝いていた』という一文は「空は暗くなったけれど、(手の中の500円玉は)夕陽の下で見たときのように赤く光って見える=希望は残されている」という意図で書きました。それを何かに例えたくなって、ふと「赤くて丸い+夏の夜=さそり座のアンタレスだー!!!」と引っ張り出してきた訳です。アンタレスの色が何色なのか調べてみたのですが、明確な決まりはないようでした。オレンジがかった明るい赤、が共通認識みたいですね。
以上で第一章の解説はおしまいです。比喩表現解説は、本編の公開に合わせて更新してゆきます。ではまた次回ノシ
0コメント